まず、事業を立ち上げた皆さんのなすべきこと。そう、それは「事業計画」の策定ですね。
勢いよく突っ走ることも大切ですが、それも行先の地図があってこそ。まずはじっくりと地図を描く時間を用意しましょう。何といっても、これは「あなたの人生の一大プロジェクト」なのですから!

保険販売の計画立案においては下記5つの構成要素で考えることをお勧めしています。 

➊これまでの人生の棚卸する

さて、改めて考えてみましょう。これまでと大きくキャリアチェンジした皆さんは新しい価値観・環境、そして、これまでとは異なるルールの下でビジネスを再スタートするわけです。いま、皆さんの年齢が何歳であろうと、再スタートは並大抵のことではありません。ましてや固定給ではない世界に身を投じたことはキャリアチェンジであるどころか、生き方の方向転換にも匹敵する出来事です。そうは言っても新しいビジネスのスタートにおける皆さんが持つ武器はこれまでの人生で培ってきたもの以外にはありません。そこで今、皆さんが持っている資産・資源(リソース)を確認するところから始めましょう。

皆さんが保険プレイヤーに転職することを決意した時に考えたであろう「勝算」はどこにありましたか?カッコ内を満点として自己採点してみましょう?

いかがでしたか?
合計何点でしたか? 22点が一つの判断基準かと思っています。人脈の配点が大きな理由は、はやり事業のスタートに当たっては理屈以前に応援してくれる人が必要だからです。でもそれだけではダメです。もう1つ、理屈以前に大切なこと、それは情熱。それがどんな方向の情熱であろうが、たとえ稼ぐことへの執着心であってもOKです。「それ」を考えるとやる気が湧いてくることであれば何でも!それがあなたのモチベーションになるのであれば素直に従いましょう。「頑張って年収を増やしたい!」もちろんOKですよ!そして、そのためにも保険関連の知識や販売スキル・提案スキルは貪欲に学んでいきましょう。

➋転職した意義を再確認する

さて、すでに保険業に転職した皆さんであれば「今さら」の項目ですが、今一度向き合いましょう。「十分考えて転職した!」という方もいれば「いまさらもう遅い(笑)」という人もいるでしょう。いずれにしろ、すでに保険業に両足を突っ込んだ皆さんには「前に進む」という選択肢があるだけです。

何度も繰り返して申し訳ないのですが、保険販売で一定の成果を出し続けることはとても難しいことなのです。ですから、しっかりとした原点が必要だということです。

万が一、その原点を見つけることができない人がいたら、改めて考えてみてください。もし、原点が「前向きなものではなかった」という人も考えてみてください。あなたの人生は一度きりです。あなたはその大切な人生の時間を保険販売に捧げることに決めたわけです。理由がどうであろうと、自分の人生に責任を持ち使命を与えましょう。自分の一挙手一投足が人の人生に与える意味を考えましょう。ニュースでグローバル経済がどうだとかナショナリズム回帰が…と言ったところで、人の幸せの最小単位は個人であり家族です。その幸せに貢献する意義を感じることができる保険販売は素敵な仕事だと思いませんか?

このテーマはこの保険販売サバイバル塾を一通り読み終わったあとで、もう一度考えてみましょうか…。

➌行動計画を立てる

一旦契約すると安定的な手数料が発生する損保販売ですが、1件2件ではビジネスになりませんね。損保会社の研修生の場合には、そもそも会社から与えられる最低基準があるので、ある意味で計画は会社から与えられるものです。生保のフルコミッション営業の場合はL字手数料メインなので、一生涯が新規営業の連続となり、「ここで一段落」というタイミングはないかもしれません。いずれにしても、事業を立ち上げるには相当な勢いが必要です。研修生の最低基準も決して低い水準ではありませんね。でも一方でその水準くらいの成果を出さないと生計を立てる収入として成立しないことも事実です。

年間売り上げ計画⇒毎月の売り上げ計画⇒週間行動計画⇒毎日の面談アポイント

結局は毎日「誰と」「何を目的に」会うのかという最小行動単位の積み重ねです。物販のように簡単に「客数×客単価」で計算できるものではありませんが、やはり「数」です。

今すぐ、毎日の行動計画と向き合いましょう。売り上げを妄想するのではなく、その妄想の実現に向けて現実の行動を実行に移していきましょう。まずは必要収入を「客単価」と「客数」に分解しましょう。そして、週単位くらいで、面談予定をアレンジしましょう。新規顧客面談数が大切ですが、その面談数を増やすための活動は、もっと大切。見込客を継続的に生み出すチカラ…。そして生み出すためのアクション。ここにあなたの意識を集中させてください。

➍営業手法を体得する

多くの保険販売はベースマーケットへの営業からスタートします。ベースマーケットとは保険プレイヤーへのキャリアチェンジに際して、その時点で顔と名前、連絡先を認識できる集団を指す言葉です。イニシャルマーケットとも呼ばれます。多くの保険販売はベースマーケットへの営業からスタートします。それは当たり前のこととして、突き詰めると営業スタイルは下記の2つです。

■紹介営業
■飛び込み営業

■紹介営業

保険販売のスタートにおける基本はこの「紹介」だと思います。ベースマーケットへの営業活動をスタートとして、そこからの紹介で契約を積み重ね、基盤を作ります。ただし、後述するようにベースマーケットにおける営業も知り合いだからと言って、決して簡単なものではありません。

≪単純紹介≫
ベースマーケットから面談できそうな候補者を紹介してもらうアクションです。わかりやすいですね。でもこれも簡単ではありません。後述するのでじっくり考えてみてください。

≪セミナー営業≫
紹介の変形です。例えば知り合いの税理士に顧客数社を集めてもらい、セミナーを開催して見込客を創出します。業界団体の会合主催者と懇意であれば、会合時に時間をもらいます。単純紹介に比べて手間も時間も掛かりますが、一度に多くの人にプレゼンできるというメリットがあります。





この「紹介」については、後に説明予定である「Skill」のコーナーで改めて考えてみましょう。


■飛び込み

メリットは自分のペースで活動量をコントロールできること。ただし継続していくことの心理的ハードルは かなり高い。理由は明快。なんと言っても効率が極めて悪く、なかなか面談が叶わないこと、にあります。 ただし、効率が悪くてもアポイントを取ることができれば儲けもの。とは言っても、最大の眼目は次の点 にあると思います。 セールストークの実践道場。 一部の金融機関では飛び込み営業のことを「フィールドセールストレーニング」略して「FST」と呼んでい るくらいですから…。そのくらいの気持ちで臨みましょう。

≪飛び込み営業3パターン≫

パターン❶:初回からアポなし訪問
パターン❷:電話で「はじめまして」
パターン❸:DMで「はじめまして」⇒電話入れ

どの入口にしろ、心が折れる要素が満載です。  










そうは言っても、2つしかない営業手法の1つです。皆さんなりに確率を挙げる方法を考えてみましょう。 この「飛び込み営業」についてはあとでアップする予定の「Information」コーナーで再検討します。

➎10年後の自分に約束する

これ、つまりビジョンです。そしてビジョンはwhatでもhowでもなく「where(どこへ)」を決めることです。「保険販売をスタートしたばかりでそんなこと考える余裕はない」と言われそうですが、これ、そんなに時間のかかることではありません。むしろ楽しいことですね。足元の苦労が一体どこへ自分を連れていくのか?これを予め決めておこうということです。

10年後のあなたに今ここで約束しましょう!
10年後のあなたは今のあなたと何が違いますか?
10年後のあなたは何をしていますか?
10年後のあなたはどんな生活をしていますか?

「アファーメーション」という言葉をご存じですか?
モチベーションや成功法則といったことが語られるシーンで頻繁に出てくる言葉です。毎日、「なりたい自分」や「辿り着きたい場所」を口に出して唱えることの効果のことです。たとえば毎朝起きた時、出かけるとき、就寝前に口に出して唱えるのです。
「わたしは5年後にMDRT世界大会に行く」
「オレは10年後に収保1億の代理店主になる」
・・・といったことです。
「なんだ、そんなことか・・・」と思っているあなた、馬鹿にしてはいけません。生保営業においても優績者の口から「アファーメーション」という単語は結構出てくるのです。ここでは詳しく語りませんが関心のある方は研究して実践してみてください。あなたの潜在意識下で思わぬ変化があるかもしれません。別にスピリチュアルな世界に皆さんを連れていこいうということではありません。念のため。

10年後の「なりたい自分の姿」を声に出して言ってみよう

次回は「保険販売に潜む危険な5項目」を覗いてみましょう。
皆さんは予め知っておくことで、対処方法を考える時間ができますね!
それではまた。